2004年頃、フランス・パリでとても素敵なムンディア社のドールをお迎えしました。マリー・アントワネットの次男、ルイ・シャルル(フランス国王ルイ17世)をイメージして、クリスティーヌとセシル姉妹によって作られたフランス製のビスクドールです。

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パリで偶然の出会い

このドールと初めて出会ったのは、2004年頃、フランス・パリにある、サンルイ島・シテ島というところにある、とてもかわいいドールショップでした。

サンルイ島・シテ島は、フランスならではの、伝統的なかわいいお店が立ち並ぶ、それはそれは素敵なところで、私は、時々、この界隈を散歩をしていたのですが、ある日のこと、通りすがりに、本当に偶然、ショーウィンドウに飾られている、このドールを見つけたのです。

ブロンドのウェーブした髪、グリーンの瞳、ちょっとふっくらした頬に、子どもらしい愛らしい表情・・・

私は、一目みるや、「星の王子さまがいる!」と、すっかり、このドールに魅了されてしまい、ずっとショーウィンドウを見つめていたことを覚えています。

ただ、(今では考えられませんが)その時、私は、ドールやテディベアに興味がそれほどなく、ただ、素敵だな、かわいいな~と思って見ていただけだったような気がします。

なので、お迎えするなどとは考えていなくて、見ているだけで満足しているような状態でした。

お迎えを決意する

その後、私は、このドールのことは、すっかり忘れていたのですが、それから半年ほど経った頃、帰国することになり、お土産を買うのと散歩を兼ねて、また、サンルイ島・シテ島を訪れました。

すると、その時、ふと、あの「星の王子さま」を思い出し、もしかして、まだいるかも?と早る気持ちを抑えつつ、お店に直行している自分がいました(笑)

すると・・・いました!

半年前と変わらず、ショーウィンドウに飾られていました。

その時の私の決断は雷に打たれたように早かったです。

すぐに、お店に入り、たどたどしいフランス語で、店員さんに、「あの、お人形を見せてほしいのですが・・・」というようなことを言ったと思います。

すると、店員さんは、すぐにショーウィンドウまでドールを取りに行ってくれて、私に手渡してくれたのですが、その時の感動はすごかったです。

「星の王子さま」は、本当にキラキラしていて、宝物みたい。

こんなに素敵なものは今まで見たことがない、と思うくらいの衝撃でした。

そこで、一番気になるお値段を聞いたところ、当時の日本円で約4万円ほどだったと思います。

私は、これが最後だと思い、奮発しました(笑)

私が、「このお人形をください」と言うと、店員さんは、「じゃ、箱を探してきますね」と言い、店の奥に入って行ったので、その間、ドキドキしながら、店員さんが出てくるのを待っていました。

ちなみに、店員さんが箱を探している間、私は、お店の中を眺めていたのですが、ドールハウスのお店だったようで、大きなドールは、この「星の王子さま」と、もう一体、同じムンディア社の女の子のお人形だけでした。

かなり時間が経って、ようやく店員さんが出てきたのですが、箱はあるけど、鑑定書が見当たらず、無くしてしまったとのこと。(どうやら、それを探していたようです)

日本では考えられないことですが、(フランス、あるあるです)
私は、このドールそのものが気に入ったので、鑑定書がなくても、それほど気にならなかったので、OKしました。

(後にフランス人のそのことを言うと、鑑定書がないなら、値切ったら良かったのに!と言われました。私は関西人なのですが、当時はまったく思いつきませんでした・・・ドールに関しては自分が納得して購入しているので、満足しているのですが、別の意味で勉強になりました(笑))

こうして、私は、大きなドールの箱を抱えて、早る気持ちを抑えつつ、家まで歩いて帰ったのですが、その時のことは、今でも鮮明に覚えています。

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ルイ・シャルル(フランス国王ルイ17世)をイメージして作られた

ところで、この「星の王子さま」は、その後、調べているうちに、冒頭でも紹介した、マリー・アントワネットの次男、ルイ・シャルル(フランス国王ルイ17世)をイメージして作られたことが判明しました。

そこで、ルイ・シャルルについて、調べてみると、「フランス革命」で、両親(マリー・アントワネットとルイ16世)は、民衆に捕らえられ、ギロチンで処刑されるのですが、ルイ・シャルルは、まだ8歳だったため、ギロチン刑は免れ、塔に幽閉されていたそうです。

しかし、その後、人々から忘れられ、釈放されぬまま、10歳で病死したそうです。

そのことを知り、このドールの、子供らしい愛らしい表情の中に、どこか悲しみを感じさせる、なんとも言えない、陰影を含む表情が納得できました。

それに、見る角度によって、表情がコロコロと変わるので、見ていて飽きません。

(それを見事に表したクリスティーヌとセシル姉妹の表現力に脱帽です)

初めての出会いから17年という驚くほどの年月が経過しましたが、これからも、大切にしていきたいと思っています。