「チルターン社」は、1908年、
「チルターンおもちゃ工場」(Chiltern Toy Works)
として、 ジョセフ・アイゼマンにより、チルターンヒルズの、
バッキンガムシャー、チシャム(Chesham)で設立されました。
その後、1915年、
テディべアを作り始めると、
1919年、ジョセフの死後、
工場は、義理の息子、レオン・リーに、
引き継がれます。
翌年の1920年、
レオンは、工場を移転すると、
J.K.ファーネル社の元社員、ハリー・ストーンとともに、
H.G. Stone社を設立。
1921年に、ロンドンのTottenhamに、
2つ目の工場をオープンさせたのでした。
「ハグミー」ベア登場
1923年には、
もっとも有名なテディベア、「ハグミー」(Hugmee)を発売すると、
次々と「ハグミー」を製造。
翌年の1924年、「Chiltern Toys」と商標登録し、
アマシャム(Amersham)へ再び工場を移転すると、
引き続き、ベアを製造し続け、
戦争中は一時中断したのものの、
1947年から再びベアの製造を開始します。
戦後の急成長にともない、
一時期は、300人の従業員を抱えるほど、
工場は拡大されたのですが、
1960年、
工場は、閉鎖されたのでした。
※「Chiltern Toys」の商標は、もともと、工場があった、
チシャム(Chesham)を意味しているそうです。
ハグミーの特徴(戦前)
1930年代
★毛は刈り込まれた、とがった鼻面
★両端のステッチが長い、特徴的な鼻の刺繍
★大きく微笑んでいる口
★カーブした長い腕
★ドラムスティックのような太い足(別珍のパッド付き)
ハグミーの特徴(第二次世界大戦中~戦後の配給時代)
1940年代
★短い鼻面
★むっとした表情(口のステッチ)
★手の爪がない
※材料が少なかった時代なので、
布地が少なくてすむデザインが考案されたそうです。
ハグミーの特徴(1950年代)
1950年代
戦前のハグミーの特徴を基本に、
良質のモヘアを使用し、
足は別珍のパッドを厚紙で補強しています。
ハグミーの特徴(1958年~1960年)
1960年代
戦前のハグミーを基本に、
プラスティックの鼻とたれた耳を導入。
また、洗えるベアなど、
新しいタイプのベアを考案しています。