アンティークベア空港で発見される

2012年2月、イングランド南西部にあるブリストル空港の、
出発ロビーで、誰かが置き忘れた手提袋が見つかったのですが、

その中には、アンティークのテディベアと二人の少女が写った、
古い時代の写真が入ってあったというのです。

写真の裏には、子どもの字で、

「 With dearest love & x’ to our daring Daddie from your loving
 little daughters & Sonia Dora & Glyn」

「最大の愛とキスと一緒に、わたしたちの最愛のパパに送ります。
  あなたの、愛情深い小さな2人の娘、ソーニア、ドーラとグリン」

と、書かれてあり、1918年の日付が。

また、「Glyn」という名前は男の子の名前だったことから、
当初は、テディベアの名前だと思われていたそうです。

持ち主は誰?

ブリストル空港は、搭乗者名簿を調べ、
それらしい人物を探したり、

このニュースを公開するなどして、
一般からの情報提供を求めたそうですが、
それでも持ち主は現れなかったそうです。

そこで、「オンラインで家系探しのフォーラム (free-online forum for researching family history)」を実施している団体「RootsChat com」に、このベアの家族探しを依頼。

持ち主の元へ

すると、ついに、地中海にあるキプロスに住んでいる、
ベーカーさんという人が、ベアの持ち主であることが分かったのです!

ベーカーさんは、写真に写っている、
おそらく、リボンをつけていない方の子ども「Glyn」さんの息子さんで、
「Glyn」は、テディベアではなかったことが判明。

ベーカーさんは、ブリストル空港のトイレに、
テディベアを置き忘れ、二度と出てこないと、
あきらめていたそうです。

しかし、ベーカーさんは、

It was time to find the bear – nicknamed Bristol – a new home

このベア、ブリストルに新しい家族を探す時が来た

と、おっしゃったのだとか!

新しい家族とともに

そこで、ブリストルは、
同年12月3日、オークションにかけられると、

「ボロボロで、ほころびがひどい(very worn and tatty)」

けれども、

「新品のときの写真 (original phot)」
「空港ストーリー (airport story)」

というプレミアがついて、
£2,200 (約¥410,000)という価格で競り落とされたのだそうです。

こうして、現在、
ブリストルは新しい持ち主と暮らしているようで、
何はともあれ、良かったのですが、

それにしても、空港の人たちの、
ベアの持ち主を探そうという努力が、
とても素晴らしいですね!