「Bing Bears」より。
ぜんまい仕掛けのテディベアなど、これまでになかった傑作を次々と生み出した、ドイツのテディベアメーカー「ビング社」。今日は、そんな「ビング社」についてご紹介したいと思います。
「ビング社」とは?
「ビング兄弟社」(Gebruder BING)は、イクナツク・ビング&アドルフ・ビング兄弟によって、1865年にドイツのニュルンベルグで創業されました。
当初は、ミニチュアのタイプライター、ミシン、レコードプレイヤー、プロジェクター、車や自転車のためのキャブレター(気化器)などを作っていたそうですが、(特に、ぜんまい仕掛けのブリキの玩具がお得意だったそうです)
「Bing Bears」より。ミニチュアのミシン
「Bing Bears」より。ミニチュアのタイプライター
1907年からテディベアの生産を始め、ゼンマイ仕掛けで移動したり、回転するテディベアなど数多くの傑作を生み出します。
「Bing Bears」より。ミニチュアのプロジェクター
「Bing Bears」より。ぜんまいじかけのベア
「Bing Bears」より。すごい!!回転するベア
「Bing Bears」より。見て!見て!ぼくもでんぐり返りができるんだよ!
ドイツでトップメーカーに
そんな「ビング兄弟社」は、創業から2年ほどで100人を超える従業員を雇うほどになり、1905~1909年には6000人を超える従業員を抱えるまでに急成長。
1914年には、第一次世界大戦が始まるのですが、それを乗り越え、1918年に戦争が終わると、終戦後は、もっとも栄華を極め、ドイツでも一、二を争うほどのトップメーカに。
ナチスによって会社が閉鎖される
1918年に、イクナツクが他界すると、翌年の1919年には、息子のステファン(Stephan)が会社を継ぎ、会社名を「Bing-Werke」に変更し、新たなスタートを切ったのですが・・・
第二次世界大戦が近づく中、1932年に、ビングファミリーがユダヤ人だったため、「Bing-Werke」は、ナチスによって閉鎖。財産を没収されたうえ、ステファンは逮捕されてしまったのです。
そして、会社の持ち物や機械など、すべてナチスによってオークションにかけられるほか、ビングの広大な工場の一部を、ナチスが、練兵場として使うなど、「Bing-Werke」は、悲しい運命をたどったのでした。
工場にあったベアたちも、ナチスによってオークションに出品されたのでしょうか・・・
しかし、この話にはまだ続きがありました。
それでは、続きはまた後ほど・・・